注目の最新輸入バイクをイッキ試乗!【前編】

JAIA二輪試乗会Riding Impression

JAIA(日本自動車輸入組合)主催の輸入二輪車合同試乗会が行われました。
参加した「AUTO MATE」編集長の河西が試乗したモデルの印象など報告します。

文/河西啓介

■BMW R 12 G/S

モダンとヘリテイジの素敵な融合。蘇ったG/S

BMW R 12 G/Sは、往年のR 80 G/Sを思わせるクラシカルなスタイルをまといながら、中身は非常に完成度の高い最新BMWモーターサイクルだった。搭載するのは空油冷の水平対向2気筒。エンジンをかけた瞬間にはボクサーツイン独特の鼓動感もあるが、かつてのBMWほど荒々しくはなく、全体に非常に洗練されている。見た目は本格的なオフロードマシン風だが、実際に走らせると意外なほどフレンドリーで、街乗りからロングツーリング、さらには林道ツーリングまで一台でこなせそうな万能性がある。

シート高は高めで、173cmの僕で両つま先が着く程度。足つきは決して良いとは言えないが、低重心のボクサーツインのおかげで不安感は少ない。見た目ほどハードではなく、オンロードではスクランブラー的な軽快さも感じる。空油冷ボクサーという存在自体が今後ますます貴重になることを考えると、今乗っておきたい一台だと思った。

■KTM 990 RC R

レースDNAをまとう、洗練のスーパースポーツ

KTM 990 RC Rは、KTMのレース活動から得たイメージや空力的なモチーフを色濃く反映した最新スーパースポーツ。オレンジを基調としたボディ、ウイングレット、エッジの立ったデザインは非常に攻撃的で、見た瞬間から“速そう”と思わせる迫力がある。ただし、エンジンそのものがMotoGPマシン直系というわけではなく、947ccのLC8c並列2気筒をベースとした公道向けスーパースポーツである。

実際に乗ると、見た目ほど神経質ではない。エンジンはKTMらしく、低回転から高回転まで精密機械のように滑らかに回り、高回転まで非常にスムーズ。以前のRC8に感じたギクシャク感はなく、電子制御も自然だった。雨の西湘バイパスでも不安感は少なく、フロントの接地感も高い。もちろん本気で走らせればかなり鋭いキャラクターを見せる気配はあるが、それでも“大人も乗れるスーパースポーツ”に進化していると感じた。

横長ワイド液晶メーターの視認性も印象的で、KTMらしい先進性を感じる。若いライダーに特に似合う一台だと思うが、経験を積んだライダーが乗っても十分楽しめる完成度だった。

■Indian Chief Vintage

見た目はヴィンテージ、走りはモダン。

インディアン・チーフビンテージは、見た目と走りのギャップが非常に印象的だった。1940年代のインディアンを思わせる深いバランスフェンダー、ソロシート、ワイヤースポークホイールを持つクラシカルなスタイルは唯一無二で、まさに“古き良きアメリカ”を感じさせる存在。アイドリングでは「ドドドド」という空冷Vツインらしい鼓動感もしっかり残っている。

だが実際に走らせると驚くほど軽快だ。300kgを超えるヘビー級だが、重量感をあまり感じさせず、取り回しも想像以上に楽。現行モデルはリアに150幅のタイヤを履いており、そうした足まわりや重量バランスも、クラシカルな雰囲気と軽快なハンドリングの両立に効いているのかもしれない。ハーレーのような“鉄の塊感”とは違い、もっとモダンでデイリーに乗りやすい。

ツアー、スタンダード、スポーツの3モードを備え、スポーツではキャラクターが豹変し、かなりパワフルで荒々しい表情も見せる。価格は300万円台半ばと高額だが、それだけの存在感と満足感を持った一台だった。

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